虫取りってすごい!10のこと

今年の夏、たくさん虫取りをしました。

4歳の子どもは今まであまり本格的に虫取り遊びをしていませんでした。去年まで網の使い方が分からず、捕まえられず、飽きる・・・の繰り返しで😅

 

しかし今年、キャンプ場でクワガタを捕まえたのをきっかけに、虫取りに火がつきました。

私がこの夏感じたこと。また元教員として感じる伸ばして欲しい力をご紹介します。

 

1.足腰が強くなる

和式トイレが減り、「しゃがむ」ことが出来ない子が増えている。

昔ながらの遊びの減少でけんけん(片足で飛ぶ)ことが苦手な子が増えている。

土踏まずがない子が増えている。

などと、取り沙汰されています。

虫取りは歩く、走る、しゃがむ、飛ぶなど自然と色々な動きを取り入れておこないます。また平坦な道ではなく、山の中、でこぼこ道を通ると、子どもの足は踏ん張って、足の指先に力が入ります。この足の指先で踏ん張ることで、土踏まずが発達します。

子どもはほんとに虫を追いかけてどこまでも走るので、前方注意です!

 

2.観察力、集中力、瞬発力の向上

虫は天敵に見つからないように、草木に紛れる色を身にまとっています。

集中して、よく観察しなければ見つけることはできません。また、チョウのように見つけられても、さっと網で捕まえる瞬発力がひつようです。

 

3.文字への興味が深まる

虫取りをするなら図鑑は必須です。

自分で捕った虫の名前を知ると、子どもは俄然やる気が出ます。

また、虫の名前はカタカナ表記が多いので、カタカナの学習になります。

 

4.情緒的発達を促す~命の素晴らしさ、ありがたさ~

子どもの情緒を育てるにはお友達との関係も大切ですが、虫との命の関わり合いをもつことも非常に大切です。

特に、虫を家で育てることはおすすめです。

ちなみに我が家では2ヶ月前からクワガタを飼っています。

環境を整えて、えさを十分に与えれば、自然界よりも長生きするそうです。

そして、「クワガタさんおはよう」「おやすみ」のあいさつは欠かしません。

この「愛着」こそ、子どもの情緒的発達によい影響を与えます。後に記述する7.想像力を育むことにもつながってきます。

 

 

5.指先の運動トレーニン

早期教育教室では指先の運動として、ブロックやビーズを使って学習することがあります。指先の運動は脳にいいといいますね。

虫でも指先をとっても駆使します。だんごむしやテントウムシなど、網ではなく指先で捕まえます。力加減も大事です。力を入れすぎてはつぶれてしまうし、弱すぎると逃げてしまいます。虫取りの経験を積み重ねることで、子どもたちは自然に学習していくのです。

また、チョウやバッタなどを虫かごに入れるときは、先に捕まえた虫が虫かごから出ないように、慎重に、でも素早くおこなわなければなりません。

 

相手はブロックやビーズと違い、予期できない動きをする生き物です。

指先を自分の意思でうまく使うトレーニングは脳の素晴らしい発達につながるはずです。

 

6.数の学習

バッタが〇匹、チョウチョが〇匹、合わせて〇匹・・・

バッタの足は6本、チョウチョの足もテントウムシの足も6本。だんごむしは?

 

プリント学習よりずっと子どもの興味をひくことは明らかです。

 

7.想像力を育む

だんごむしをつかまえたら、虫かごにだんごむしのおうちを作ってあげましょう。何を入れたら、だんごむしは喜ぶだろう。

そんな問いかけをすると、

子どもは一生懸命虫かごの中にすみかをつくります。

落ち葉や枝、土。

バッタだったら、緑の草をたくさん。

 

自分で考えて、想像して、思いやりをもって行動できるようになります。

 

この想像力はときに理科的な思考に結びつくことがあります。

だんごむしは暗いところや湿った場所がすき。といった発見が理科的な思考です。

 

 

8.自信がつく

子どもにとって色々なことが初体験!初成功!

そんな体験はとっても貴重なものです。

パパやおばあちゃんに「〇〇つかまえたんだよ!3匹も!」なんて話すときの目がキラキラしています。

虫取りはまさに子どもにとって成功体験であり、自分にも捕まえることができた!!という自信になります。自信は自己肯定感の向上につながります。自己肯定感の強い子は、挑戦心が強く、ちょっとしたことではへこたれない強い心をもちます。

 

9.知識をふかめる

虫の生態、季節の変化と生き物、天気と生き物など、虫取りをしながら直に感じたり、図鑑に載っていることとそれをリンクさせたりすることで、知識をふかめることができます。

 

子どもにとって不思議がいっぱいのこの世界。でも虫の形、色、季節の変化などなどにはすべて理由や意味があることを知ることができます。なぜ?どうして?そうなんだ!わかった!知識欲を育てることは、この先の学習意欲につなげていくことが出来るはずです。

 

10.記憶力の向上

「覚える」という活動は大切です。

虫の名前やいつどこでつかまえたかなど、子どもは割とよく覚えています。

そんなこと覚えても・・・と思われるかもしれませんが、そうではないのです。

いつどこでつかまえたかといった記憶は短期記憶と呼ばれ、一時的に脳に記憶されるものです。それはワーキングメモリとよばれるのですが、近年このワーキングメモリが脳の力を高められるかという鍵を握っていると言われています。ワーキングメモリを鍛えることで、脳が鍛えられます。

「昨日は何をつかまえたかな?」

「あの公園ではどんな虫をつかまえたっけ?」

といった質問で、今日より前の記憶をよみがえらせる声かけをして脳力UPをしましょう!

 

秋もまだまだ虫はたくさんいます。

ぜひお子さんと虫取りをしてみてください♬